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宮城県復興応援ブログ ココロプレス

「ココロプレス」では、全国からいただいたご支援への感謝と東日本大震災の風化防止のため、宮城の復興の様子や地域の取り組みを随時発信しています。 ぜひご覧ください。

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写真 「19年連続 生鮮カツオ水揚げ日本一」に向けて、気仙沼では生鮮カツオ水揚げが順調です。「今年はとりわけ脂が乗っている」と関係者の表情もほころんでいます。
2015.7 ~宮城県震災復興推進課~
2012年3月7日水曜日

2012年3月7日水曜日11:35


new-Tです。
名取市にある3カ所の仮設住宅集会所で開講する「寺子屋 閖上」。
塾長は生粋の閖上っ子、工藤博康さん(46歳)です。

工藤さんは19年間、閖上で学習塾を経営していましたが、今回の津波で一切を流されました。
その塾の教え子ともしばらく連絡が取れなかったり、避難所での子ども達の様子を見るにつけ、環境をどうにかできないものかと思っていた矢先の4月、名取市で避難所の巡回診療などを行っていた北九州市のNPO法人ロシナンテスの代表・川原尚行さんと知り合います。
「一生閖上に関わっていく」という川原さんの意気込みに感銘を受けた工藤さんはロシナンテスに加わり、平成23年6月2日「寺子屋 閖上」を開講しました。








箱塚桜団地、箱塚グラウンド、愛島台の各仮設住宅に声がけして38名でスタート、現在は約80名の小・中学生が各仮設住宅集会所で開講される塾に通っています。
週1、2回の授業で小学生1時間、中学1、2年生が2時間、中学3年生が3時間というカリキュラム、授業料は無料です。

震災後、避難所となった名取市館腰小学校では閖上住民の方々が復興に向けていち早く話し合いの場が持たれたことは報道で知っていましたが、工藤さんもその輪の中にいました。

閖上の復興の話し合いの経過を踏まえ工藤さんは、
「閖上、あそこは住んではいけない所のような気もします。再びあのような大津波が襲ったとき過去の財産、人も含め、失うものが多すぎるんじゃないでしょうか。」
小説を書いたり、作詞家でもあったお父さんの形見であるSP盤や小説の載った雑誌などもすべて津波で流されてしまいました。

「でもね、家族がいるから戻りたくないけど、個人的には戻りたいですよ。」
閖上に生まれ育った工藤さんだからこその思いのような気がします。

気になっていたことを聞きました。
子どもの現在、心の問題です。
多くの被災地で震災直後から子どもたちの心の問題がクローズアップされています。
直後は荒れる子どもの存在、少し経過して悲しいはずなのに感情を表に出さない子どもの存在などをマスコミなどで知りました。

「いや、わたしから敢えて震災の話、現在置かれている状況の話はしません。子ども達もわたしにそのことを話しかけてこないし。」
「わたしはカウンセラーやセラピストじゃないし、専門家じゃない人間が心の問題に踏み込むのは得策じゃないと思います。」

確かにその通りです。
多感な子どもの時期に心の傷を大きくしてしまったら取り返しがつかなくなってしまいます。

工藤さんは子ども達と明るく気さくに、まるで兄貴のように接していたのが印象的でした。

閖上時代の私塾のモットーは「本気・根気・元気」。
「寺子屋 閖上」でもそのスピリットが継承されているようです。





実は工藤さんの仮住まいとわたしの家は近所であることが話しているうちに発覚。
そしてわたしの「ココロプレス」第1回取材の大橋信彦さんも工藤さんのお知り合いでご近所。
今後ともよろしくお願いいたします。

まずは「寺子屋 閖上」のある仮設住宅で芝居をやりましょうか。


工藤さんは閖上復興の情報紙「閖上復興だより」実行委員でもあります。 




「寺子屋閖上」お問い合わせ
工藤博康 070-6619-2416

「閖上復興だより」お問い合わせ
閖上復興だより実行委員会 090-3583-1359

(平成24年3月7日)